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人検知

はじめに

現在、クレーンのオペレーションの現場では、熟練技術者・操作者の減少に起因するクレーン搬送時のつり荷による挟まれ、玉掛不良によるつり荷の落下などが発生しており、クレーンに関連する死亡事故の70%以上を占めるなど、
その対策が急務となっています※1。そこで、AIを活用した独自の画像処理技術を用いて、人とつり荷までの距離を計算し、人とつり荷の衝突回避をアシストするシステムを製品化しました。

人とつり荷の衝突回避をアシスト

  • (1)
    クレーン上のカメラからヘルメットに貼りつけたマークを人として検知します。専用の半透明な再帰反射テープをヘルメットの指定位置に貼り付けます。ただし、マークが見えない場合は人検知ができません。
  • (2)
    始業前に、このマークが正常に検知可能か点検を行い、検知人数の結果をシステム登録します。
  • (3)
    つり荷サイズは、あらかじめ最大サイズの荷物を固定値として設定します。

人の接近を検知

  • (1)
    クレーンの進行方向に人が侵入すると低速運転に切り替わりアナウンスを行い、作業者に注意を促します。
  • (2)
    人が低速運転切替範囲に侵入するとクレーンは減速し、停止範囲まで侵入すると停止します。
  • (3)
    衝突回避(低速運転)が作動後の再運転は、操作ボタンを一度離してクレーンを停止させたのちに操作することが出来ます。

つり荷下への入り込みを検知

  • (1)
    警戒領域内で人の位置情報を消失(マーク検知状態から検知できなくなる)した場合は、人がカメラの死角に入ったと判断します。
  • (2)
    つり荷から離れるようにアナウンスをし、安全確保のためクレーンを停止させます。

基本使用条件

  • ※1:
    一般社団法人日本クレーン協会:クレーンの災害事例
  • ※2:
    人検知システムは、天井クレーンの無線操作において搬送するつり荷が人へ接触することを防止するためのオペレータの運転をサポートする“補助装置”です。走行レール高さ、もしくはつり荷サイズにより人に衝突しない最大速度が変更となる場合があります。つり荷サイズは、あらかじめ事前に取り決めた最大サイズの荷物を固定値として、搬送するものとします。
  • ※3:
    本システムは屋内仕様です。天窓等から強い日光が入ると正常に人検知が出来ない可能性があります。
  • 注:
    記載の仕様、内容、外観は、製品改良により予告なく変更する場合があります。